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~美術の主題~
【エロスとプシュケ】

 2世紀中頃にローマの詩人によって付け加えられた物語。 エロスの母親は美しい愛の女神、アプロディテとする説が一般的である。 エロスはもともといたずら好きの少年として描かれたが、このエロスとプシュケの恋物語では彼は 青年として描かれた。
 ある日アプロディテは、自分以外に美しいと評判である、王女プシュケの話を耳にして嫉妬した。 そこで息子のエロスに命じて、不幸な恋に落としいれようとした。ところがプシュケの美しさはエロス までをも魅了してしまい、彼は間違って恋の矢で自分の手を傷つけてしまう。 たちまちエロスはプシュケの虜になってしまった。
 何も知らないプシュケはエロスの用意した谷間の宮殿に導かれ、そこで夜しか姿を現さない 正体不明の夫(エロス)と結ばれ、共に過ごした。 満ち足りた生活ではあったが、プシュケは姉妹にそそのかされてある夜、顔を見ないという約束を破り、 そっと夫の顔を覗き、愛の神エロスであることを知ってしまった。 エロスは約束を破ったプシュケを怒り、宮殿も何もかもを消し去ってしまった。
 プシュケは世界中をさまよい夫を探し続けたが、見つけることが出来ず、ついにはアプロディテをたずねた。 しかしアプロディテにとっては、プシュケの美貌とその虜になってしまった自分の息子のことで、 とても協力する気にはなれなかったのだ。 そこでアプロディテは試練としてプシュケをいじめ始めた。 試練は入り混じった穀物の山を1日で種類別に分ける、凶暴な羊から金色の毛皮を刈り取る、 生命の泉から水を汲む、そして最後は、冥界の王妃ペルセポネから“美の箱”をもらってくるというものだった。 途中、湖に映った自分のやつれた顔に驚き、その“美の箱”を開けてしまったプシュケはとたんに眠ってしまう。 それは実は“眠りの箱”だったのだ。
 そこへ偶然通りかかったエロスは、健気で純粋な彼女のことを見て愛おしく思い、 彼女をオリュンポスへ連れて行き、ゼウスにアプロディテとの仲裁を求めた。 さすがのアプロディテもプシュケの一途さを認め、2人は正式に結婚することを許された。 プシュケは神の酒ネクタルを飲んで不死身になり、エロスと一生幸せに暮らしたという。

エロスとプシュケ
エロスとプシュケ/Amor and Psyche - Psyche Receiving the First Kiss of Love
ジェラール・フランソワ/Gerard Francois
1798

アモールとプシュケ
アモールとプシュケ/Amor and Psyche
カノーヴァ/Antonio Canova
1786-93

キューピッドとプシュケ
キューピッドとプシュケ/Cupid and Psyche
ブーグロー/William Bourgereau
1889

キューピッドとプシュケ
キューピッドとプシュケ/Cupid and Psyche
ピコット/Francois-Edouard Picot
1889

アモールとプシュケ
アモールとプシュケ/Amor and Psyche
ツッキ/Jacopo Zucchi
1589


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